前々回の記事「C#でモダンプログラミング」の続きです。
記事内では、最終的にArray ForEachを利用した繰り返し処理を行っていましたが、
Array ForEachは、繰り返し処理内でのbreak、continue、returnは使用できません。
例えば、以下のような処理があったとします。
int[] nums = new int[] { 1, 3, 4, 9, 12, 14, 15, 19, 20, 23, 28 }; int result = 0; foreach (int num in nums) { if (num > 20) { break; } else { result += num; } }
ソートされた配列内で、値が20以下の場合、値を足し込み、20より大きい値が存在した時点で、
繰り返し処理を終了しています。
これをArray.ForEachで書き換えて、以下のようにするとコンパイルエラーになります。
int[] nums = new int[] { 1, 3, 4, 9, 12, 14, 15, 19, 20, 23, 28 }; int result = 0; Array.ForEach<int>(nums, num => { if (num > 20) { break; //コンパイルエラー } else { result += num; } } );
では、どうすれば良いのか?
方法は色々あると思いますが、「配列内の20以下の値を足し込む」では無く、
「配列から20以下の値を抽出し、抽出した値を全て足し込む」で対応してみます。
匿名メソッド(ラムダ式)では以下のようになります。
int[] nums = new int[] { 1, 3, 4, 9, 12, 14, 15, 19, 20, 23, 28 }; int[] findnums = Array.FindAll(nums, num => num <= 20); int result = 0; Array.ForEach(findnums, num => result += num);
LINQでは以下の通りです。
int[] nums = new int[] { 1, 3, 4, 9, 12, 14, 15, 19, 20, 23, 28 }; var query = from num in nums where num <= 20 select num; int[] findnums = query.ToArray(); int result = 0; Array.ForEach(findnums, num => result += num);
ちなみに、今回はArray.ForEachに視点を当てているので、
匿名メソッドやLINQも冗長な書き方になっています。
今回のプログラムの仕様(条件判断して数値を足し込む)を満たしたいのであれば、
通常は匿名メソッドやLINQの集計演算子(SUM)を使用します。
C#