オフィス狛 技術部のKoma(Twitterアカウントの中の人&CEO)です。
少しAngularから離れていたのですが、過去のプロジェクトをアップデートする事になったので、備忘録で作業内容を残しておこうと思います。(他にもいくつかのプロジェクトでも同じ事する必要があるので・・・・)
基本的な作業としては、こちらの手順通りになります。 バージョンは(Angular Version)は、5.2から7.0でいきます。
アプリの複雑度(App Complexity)は・・・・Mediumぐらいですかね、とりあえず。
その他の依存関係(Other Dependencies)ですが、今回のプロジェクトは、AngularJSも混在していませんし、 Angular Materialも使用していないので、チェックは付けません。
パッケージ管理(Package Manager)はnpmを使っているので、npmを選択します。
・・・・・ん???
Warning: We do not recommend moving across multiple major versions.
複数のメジャーバージョンを跨いだアップデートはオススメしない??
・・・・まあ、モノは試し、オススメしない方法でとりあえずやってみよう。
「Show me how to update!」を押すと、下記のように手順が表示されるので、順番にやっていこうと思います。
更新する前に(Before Updating)
・・・これ、もしかして、アプリの複雑度(App Complexity)によって出てくる内容違うのでは?と思ったら、案の定違うので、念の為「Advanced」の方の記載も見ておいた方が良いかもしれません。今回のプロジェクトはこのまま「Medium」で行きます。
まずは、
If you import any animations services or tools from @angular/core, you should import them from @angular/animations
です。
以前(Angular2ぐらい?)のバージョンでは、animations系の処理はcoreに含まれてたので、それは使えないよ、と言う事ですね。
まあ、今回は元のバージョンがAngular5なので、気にする必要はなさそうです。
続いての
Switch from HttpModule and the Http service to HttpClientModule and the HttpClient service. HttpClient simplifies the default ergonomics (You don't need to map to json anymore) and now supports typed return values and interceptors. Read more on angular.io
です。
これも似たような事ですが、HttpModuleは使えないからHttpClientModuleに変更してね、と言う事ですね。
HttpClientModuleは、確かAngular 4.3 ぐらいから使えるようになった機能です。
最後の
Choose a value of off for preserveWhitespaces in your tsconfig.json to gain the benefits of this setting, which was set to off by default in v6.
です。
Angular5から追加になったpreserveWhitespacesは、tsconfig.jsonに記載するのですが、これをoff(false)にする事で、コンパイル時に余計な空白を削除することができます。 Angular6から、これはデフォルトoff(false)だよ、と注意を促してくれています。
今回は全て問題ないので、そのまま次の手順に進んで行きます。
更新作業(During the Update)
Make sure you are using Node 8 or later
Node のバージョンは8以降である必要があります。コマンドラインやターミナル等で「node -v」を実行して確認しましょう。
Update your Angular CLI globally and locally, and migrate the configuration to the new angular.json format by running the following:
続いて、Angular CLIの最新をインストールします。以降は、バージョンアップを行いたいプロジェクトディレクトリで実行して下さい。
npm install -g @angular/cli npm install @angular/cli ng update @angular/cliグローバルのAngular CLIを更新した後、ローカルの更新を行い、最後にローカルのパッケージの更新を行なっています。
ただ、上記「npm install @angular/cli」だとローカル側のAngular CLIのバージョンが変わらなかったので、「npm install @angular/cli@latest」として最新をインストールしました。
正しく動いていると、
DELETE .angular-cli.json CREATE angular.json (4321 bytes)こんな感じで、旧バージョン形式である「angular-cli.json」が削除され、新バージョンの「angular.json」が作成されているはずです。
その後、もう一度「ng update @angular/cli」を行なっています。
ちなみに、プロジェクトでngrxを使っていると、モジュールに対してのワーニングが出ます。
ここでは無視して構いません。
Update any scripts you may have in your package.json to use the latest Angular CLI commands. All CLI commands now use two dashes for flags (eg ng build --prod --source-map) to be POSIX compliant.
package.jsonに記載されているscriptsは、最新のコマンドで更新してね、と言っていますね。よくあるのが、「"build": "ng build --prod",」とかで、コマンドを簡略化するパターンですが、
最終的なコマンドはAngular CLIなので、そこは最新のコマンドに書き換えする必要があります。
Update all of your Angular framework packages to v6, and the correct version of RxJS and TypeScript.
続いて、Angular自体のアップデートを行います。(下記のコマンドを実行)ng update @angular/core注意書きとして、
After the update, TypeScript and RxJS will more accurately flow types across your application, which may expose existing errors in your application's typings
とあります。
AngularをUpdatesする事で、型チェック等が厳密になる為、既存のプログラムでエラーが出る可能性があるよ、と言う事ですね。まあ、その辺は想定内というか、多分別のところでエラーになるでしょう・・・。
ngModelChange is now emitted after the value/validity is updated on its control instead of before to better match expectations. If you rely on the order of these events, you will need to begin tracking the old value in your component.
Angular6以前でngModelChangeを使用している場合、実装方法によっては、変更前の値が取れてしまう問題がありましたが、それがAngular6で修正されているので、ngModelChangeを使用しているところは注意してね、という事です。
Use ng update or your normal package manager tools to identify and update other dependencies.
先程は、Angular自体のアップデートを行ったので、個々のパッケージの依存関係は「ng update」などで更新してね、という事です。という訳で、
ng update --allをやっておきましょう。
ただ、ngrxを使っている場合はエラーでupdate出来ないと思います。
Package "@ngrx/store" has an incompatible peer dependency to "@angular/core" (requires "^6.0.0", would install "7.1.1")
ここは一旦強制的にupdateしてしまいます。
ng update --all --forceng updateの度に、
@ngrx/store@6.1.2 requires a peer of @angular/core@^6.0.0 but none is installed. You must install peer dependencies yourself.
のようなワーニングは出てしまうのですが、
6.1.2はangular7に対応はしているので、一旦このままで行きます。
関連: https://github.com/ngrx/platform/issues/1397
If you have TypeScript configured to be strict (if you have set strict to true in your tsconfig.json file), update your tsconfig.json to disable strictPropertyInitialization or move property initialization from ngOnInit to your constructor. You can learn more about this flag on the TypeScript 2.7 release notes.
TypeScript 2.7から追加されたstrictPropertyInitializationについての記載です。より厳密な初期化チェックを行うかどうかのフラウですが、元々から存在しているstrictが有効になっている場合、サブセットであるstrictPropertyInitializationも有効になってしまうので、tsconfig.jsonで無効にするか、厳密なチェックに対応するようプログラムを変更してね、という事です。(プロパティの初期化は、ngOnInitではなく、コンストラクタでやらないといけない)
更新後作業(After the Update)
Remove deprecated RxJS 6 features using rxjs-tslint auto update rules For most applications this will mean running the following two commands:
deprecatedされた機能を削除する、という事で、これは、指示通り、以下のコマンドを実行します。
npm install -g rxjs-tslint rxjs-5-to-6-migrate -p src/tsconfig.app.jsonそうすると、変更されたファイルが表示されます。
Fixed 5 error(s) in /Users/officekoma/hoge-web-prj/src/app/auth/services/hoge1.service.ts Fixed 1 error(s) in /Users/officekoma/hoge-web-prj/src/app/auth/services/hoge2.service.ts // (中略) Fixed 5 error(s) in /Users/officekoma/hoge-web-prj/src/app/home/store/effects/my-page.effect.ts Fixed 5 error(s) in /Users/officekoma/hoge-web-prj/src/app/home/store/effects/my-page-edit.effect.ts WARNING: /Users/officekoma/hoge-web-prj/src/app/auth/services/hoge1.service.ts[3, 1]: duplicate RxJS import
Once you and all of your dependencies have updated to RxJS 6, remove rxjs-compat.
続いて、rxjs-compatを削除します。npm uninstall rxjs-compat
If you use the Angular Service worker, migrate any versionedFiles to the files array. The behavior is the same.
Angular Service workerを使っている場合もマイグレーションを行う必要があるようですが、今回のプロジェクトでは使用していないので、特に何もしません。
という事で、5.2から7.0へのアップデートを行いました。
後は、個々のプログラムの中を見て、エラーとなっている部分を修正していく事になります。
長くなったので、その辺は次回ブログに記載しようと思います。
それでは、良いAngularライフを!
Angular
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