こんにちは、オフィス狛 デザイン部のSatoです。
初歩的な話なのですが、Photoshopの書き出し形式機能で小さい画像を2倍など大きいサイズを指定して書き出すと一部のオブジェクトの画質が劣化し、ぼやけてしまうことがあります。
過去に無知故に2倍(2x)で書き出せるなら…と作成したデータを2xで書き出したところ、画像の一部だけが少し劣化してぼやけてしまったことがありました。
この時、画像全体の画質が劣化する訳では無く画像の一部だけ劣化するのが不思議で、画質が落ちる箇所・画質が落ちない箇所の差が何なのかが気になりました🤔
今回は、Photoshopの「書き出し形式」で、元サイズより大きい書き出した時に画質が落ちてしまうオブジェクト・綺麗なオブジェクトの違いについて解説しようと思います。
Photoshopの書き出し形式機能自体は、私が書いた上記の記事でも解説しています。
合わせて読んでいただけると、書き出し形式機能についての基礎もわかりますよ。
書き出し形式機能を利用して、拡大して書き出した場合に画質が落ちぼやけるオブジェクト・画質が落ちずぼやけないオブジェクトの一覧表を作ってみました。
この一覧表自体、Photoshopの書き出し機能を利用しキャンバスサイズの3倍(3x)のサイズで書き出してみたので、クリックして拡大表示してみてくだい👇
同じ画像内でも、こんなに画質が変わってきます。
ぼやけないカテゴリの画像は画質が落ちていませんが、ぼやけるカテゴリに入れている画像はかなり画質が劣化してしまいにじんでしまっています😞
さて、この画質が劣化する・しないの違いは何かというと……。
スマートオブジェクト以外は、「ラスタ形式のオブジェクト」か「ベクタ形式のオブジェクト」かです。
ラスタ形式のオブジェクトは、色のついたピクセルで作られたデータで、拡大するとぼやけてしまいます。
ベクタ形式のオブジェクトは、点と曲線の数値で作られたデータで、拡大してもぼやけません。
ラスタ形式とベクタ形式についての解説は、アドビのラスター&ベクトルが分かりやすいと思います。ぜひ読んでみてください。
しかし、上の説明で
「Photoshopのようなグラフィックソフトで作成するオブジェクトは全部ラスタ形式のはずでは?」
と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実はグラフィックソフトのPhotoshopでも、ベクタ形式のオブジェクトを扱っています!
ペンツールやシェイプツール(図形ツール・カスタムシェイプ)などで製図した図形「シェイプ」
シェイプで製図した際に作られるレイヤー「シェイプレイヤー」は下記のような見た目になります。
字ツールで文字を打ち込んだ際に作成される「テキスト」
テキストを入力した際に作られるレイヤー「テキストレイヤー」は下記のような見た目になります。
Illustratorで作成したオブジェクトをPhotoshopのレイヤーにコピー&ペーストした際に出るペースト形式選択で、スマートオブジェクトを選択した際に作成される「ベクトルスマートオブジェクト」
ベクトルスマートオブジェクトをペーストした際に作られるレイヤー「ベクトルスマートオブジェクトレイヤー」は下記のような見た目になります。
以上、3つのオブジェクトは全てベクタ形式のオブジェクトです。
また、ラスタ形式ではありませんが、「元の画像のサイズが書き出したサイズより大きいスマートオブジェクト」は縮小しても元のサイズのデータを保持している為、劣化しません。
しかし、スマートオブジェクトはあくまで元のサイズのデータを保持しているだけですので、「元の画像のサイズが書き出したサイズより小さいスマートオブジェクト」は劣化してしまいます。
スマートオブジェクトも完璧という訳ではないのです。
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